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もうすぐ発売される日産 新型「キックス」ってどんなクルマ? - 価格.comマガジン

日産の代表的なコンパクトSUVと言えば、「ジューク」が挙げられる。

2010年に発売された、日産 初代「ジューク」

2010年に発売された、日産 初代「ジューク」

2010年、フランスで初めて発表された初代ジューク。個性的な外観を持つジュークは、日本でも販売が開始されると瞬く間に人気を集め、日産の国内販売を支える基幹車種へと成長した。だが、その後9年近くに渡りフルモデルチェンジが実施されなかったこともあって、販売台数は徐々に下がっていった。

2019年に欧州を中心に発売開始された、2代目の新型「ジューク」。日本では、記事公開時点で導入される予定はない

また、2019年9月には、ようやくジュークが2代目にフルモデルチェンジされたが、日本では発売されず2019年12月には初代の生産も終了した。だが、日産は2020年に新たなコンパクトSUVを日本で発売する。それが「キックス」だ。

三菱の軽自動車「パジェロミニ」のOEM車として、2008年に発売された日産「キックス」(2012年に販売終了)

三菱の軽自動車「パジェロミニ」のOEM車として、2008年に発売された日産「キックス」(2012年に販売終了)

日本でキックスといえば、三菱自動車の「パジェロミニ」のOEM車が思い浮かぶ方が多いかもしれないが、それとは異なる。

日産「キックス」(画像は北米モデル)

日産「キックス」(画像は北米モデル)

海外では北米やブラジル、中国などで発売されているキックスは、ジュークと「エクストレイル」の中間に位置するコンパクトSUVで、海外では2016年から発売されている。キックスのパワートレインは、1.5L直列4気筒エンジンなどを搭載し、トランスミッションにはCVTが設定されているので、日本のユーザーにもなじみやすい。

いっぽう、欧州でフルモデルチェンジされた新型ジュークには、1L直列3気筒ターボエンジンが搭載されている。トランスミッションは、6速MTと2組のクラッチを使う有段式7速ATだ。日本のユーザーにとって、ジュークという車名は親しみがあるが、新型ジュークが搭載するエンジンやトランスミッションは、日本の国内市場に合わないと判断された。つまり、ジュークが新型になって日本国内のニーズから離れたために、キックスを導入するというわけだ。

日産「キックス」(画像は北米モデル)

日産「キックス」(画像は北米モデル)

キックスのボディサイズは、全長が4,295mm、全幅は1,760mm、全高は1,585mm。初代ジュークと比べると、キックスは全長が160mm長く、全幅は5mm狭く、全高は20mm高い。ホイールベースはキックスが2,620mmだから、ジュークと比べて90mm長い。まとめると、全幅と全高はジュークと同じようなサイズだが、全長とホイールベースは拡大している。ホイールベースが長いということは、後席の居住空間を広げるうえでも有利になる。

日産「キックス」(画像は北米モデル)

日産「キックス」(画像は北米モデル)

搭載エンジンは、発売される地域によって異なる。たとえば、キックスの中国仕様は初代ジュークの日本仕様と同じく1.5L直4エンジンを搭載し、最高出力は124PS(6,300rpm)だ。また、北米仕様には1.6L直4エンジンが搭載されていて、最高出力は122PS(6,300rpm)となる。

キックスの車重は、FFの2WDで1,150〜1,170kgと、初代ジュークの1,200kgよりも少し軽い。最小回転半径は2WDが5.1mで、ジュークの5.3mに比べて小回りが利く。キックスのホイールベースがジュークに比べて90mm長いことを考えると、キックスは小回り性能にすぐれていると判断できるだろう。

日産「キックス」(画像は北米モデル)

日産「キックス」(画像は北米モデル)

外観デザインは、サイドウィンドウの下端を後ろに向けて持ち上げたが、基本的なフォルムは水平基調だ。ジュークに比べると、フロントマスクなども含めて全般的にオーソドックスにまとめられており、その雰囲気はルノー「キャプチャー」にも似ている。

日産「キックス」(画像は北米モデル)

日産「キックス」(画像は北米モデル)

内装のデザインは、上級グレードでは本革巻きのステアリングホイールやインパネの中央部分に、本物のステッチ(縫い目)が入れられている。このあたりは上質で、エアコンのスイッチを比較的高い部分に装着したから手が届きやすい。また、インパネやドアの内張りには囲まれ感が演出され、スポーティーな雰囲気も感じられる。

気になる日本仕様のエンジンだが、まだ正式には発表されていないのだが1.5L直4のノーマルエンジンに加えて、1.2Lエンジンをベースにしたハイブリッドの「e-POWER」が加わる可能性が高い。e-POWERは、エンジンは発電を受け持ち駆動は専用のモーターが行う。そのため、電気自動車と同様にアクセル操作に対して加減速が機敏で、走りも滑らかだ。燃費性能にすぐれ、ノイズは小さく抑えられる。

衝突被害軽減ブレーキは、歩行者と車両を検知して後方の並走車両などを知らせる機能も併せ持つ。車間距離を自動制御するクルーズコントロールなどの運転支援機能も用意され、「プロパイロット」を搭載する可能性も高いだろう。

日産「キックス」(画像は北米モデル)

日産「キックス」(画像は北米モデル)

キックスは、コンパクトSUVでありながら比較的長いホイールベースによって後席の居住性に余裕を持たせ、e-POWERや先進の安全装備なども採用される。安全装備などが進化するため、価格は初代ジュークに比べれば高くなるが、コンパクトSUVはライバル同士の競争も激しい。むやみに価格を高めると売れ行きが伸び悩むため、ライバル車と同等の水準には保たれる。

1.5Lノーマルエンジンを搭載する2WDは、売れ筋グレードが230〜260万円あたりに設定されるはずだ。なぜなら、260万円を超えると2Lエンジン搭載車の価格帯に踏み込んで価格競争力が弱まってしまうからだ。

そして、e-POWER搭載車の価格は1.5Lノーマルエンジン車に比べて約40万円ほど高くなりそうだ。つまり、売れ筋グレードは270〜300万円になる。ライバル車と価格を比べると、ヴェゼルよりも少し高い程度に収まる。

なお、キックスについて日産の販売店にたずねてみると、以下のような返答を得た。「キックスの導入時期や搭載されるエンジンについて、現時点(2020年3月下旬時点)では、メーカーから何も知らされていない。そうなると5月までの発売は考えにくく、おそらく6月あたりになるのではと思う。ただし、予約受注は5月下旬に開始する可能性もある」。

いま、トヨタ「ライズ」などが販売好調な日本国内のコンパクトSUVに、キックスという選択肢が加わることで、今後はますます競争が激しくなっていきそうだ。

渡辺陽一郎

渡辺陽一郎

「読者の皆様に怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も大切と考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心掛けるモータージャーナリスト

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