毎月200店以上の新車ディーラーを回り「生」の新車情報を届けてくれる流通ジャーナリストの遠藤徹氏。
今回まずは、4月20日発表となった、アルファード/ヴェルファイアの特別仕様車の話題から。
2月の国内新車販売は前年同月比10.3%減と大幅ダウン。これはコロナショックによる消費者の購買心理の冷え込みもあると考えられるが、その影響は新型車の販売スケジュールにまで及びそうだ。今回はレヴォーグの窮状を報告。
ほかホンダの新車販売計画など、国内メーカー・モデルの最新情報をお伝えする!
●【画像ギャラリー】ゴールドのアクセントがイカす!!! 特別仕様車のアルファード/ヴェルファイアをはじめ、話題のクルマたちをギャラリーでチェック!!!
※本稿は2020年3月のものです
文:遠藤 徹/写真:ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2020年4月26日号
■トヨタ アルファード/ヴェルファイアに特別仕様車「タイプ ゴールド」「ゴールデンアイズ」登場!!
トヨタは4月20日、アルファード/ヴェルファイアにゴールドのアクセントを基調とした特別仕様車を設定し発売しました。
この特別仕様車はアルファードS/ヴェルファイアZをベースに、3眼ヘッドライト、パワースライドドア、合成皮革シート表皮、専用ダッシュパネルカラーなどを装備します。
特別仕様車名はアルファードが「S “TYPE GOLD”」、ヴェルファイアが「Z “GOLDEN EYES”」。
車両価格のポジショニングはアルファードSCパッケージとS、ヴェルファイアはZGエディションとZの各々中間に設定し、424万円(2WD・税込)からとなります。


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■スバル レヴォーグが中国からの部品供給遅れで生産休止に
スバルの販売店筋によると、レヴォーグは中国からの部品供給の遅れで生産が休止状態にあるといいます。
したがって、現行型レヴォーグを購入するための見積書の作成は可能なのですが、納期についてはまったく見通せない状況にあります。その要因は、新型コロナウイルスの影響で生産が滞っていることにあるようです。
今後の状況次第では、今秋にも予定している次期モデルの投入スケジュールにも支障が生じる可能性があります。

■2020年度後半のホンダ注目新型車は5車種か?
ホンダの2020年10月~2021年3月におけるニューモデル投入スケジュールが明らかになってきました。そのスケジュールは、2020年10月に新型電気自動車のホンダeが登場し、同じく10月にN-BOXがビッグマイナーチェンジ、11月にN-ONEがフルモデルチェンジ、12月にオデッセイがビッグマイナーチェンジ、2021年1月にヴェゼルがフルモデルチェンジします。
ホンダeの車両価格は400万円程度になる見込みです。販売台数は月販500台程度からスタートしそうです。

N-BOXは現行型登場から3年経過での大幅改良。SUVテイストの「クロスター」を設定する可能性もあります。
次期型N-ONEはキープコンセプトでの世代交代となります。オデッセイはビッグマイナーチェンジで内外装を変更。2Lハイブリッドは新型アコードと同じ、大幅改良のユニットを搭載します。
次期型ヴェゼルはキープコンセプトながら、クォリティアップ、使い勝手の向上、走りのポテンシャルアップを図ります。パワーユニットは1.5Lガソリン、1.5Lターボ、2モーター式1.5Lハイブリッドを搭載します。

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■トヨタ全系列店併売に備え、一部受注活動を先行開始
トヨタは5月から、トヨタブランド全車の全系列店併売を全国規模でスタートさせますが、これに先立ち販売店では、3月下旬から一部車種の受注活動を先行で開始します。
全車種の併売を一斉にスタートさせると混乱する恐れがあるため、2回に分けて併売化を実施するのがその理由だと思われます。
先行で併売させる車種は、ノア/ヴォクシー/エスクァイア、タンク/ルーミー、アリオン/プレミオ、ポルテ/スペイド、プロボックス/サクシードなどの兄弟車を中心とした乗用車及び商用車などで、トヨタブランド車全体の約半分に相当します。残りの半分については4月上旬に受注活動が始まる見込みです。
4月6日には全系列店で全車種の見積書の作成が可能になります。
兄弟車についてはゆくゆく統合して1本化する見込みです。統合して残るモデルは、全グレードが引き続き販売されますが、一方で消滅するモデルについてはこれを機にグレードを絞って販売する方法に切り替える方針です。
これまで統合されて残る兄弟車は最も売れゆきのいい人気モデルだと見られていましたが、最初に発売開始した車種を優先して残すようです。

■日産 新型ルークスが好調な滑り出しで納期は3カ月待ち
2月25日に発表、3月19日に発売した軽スーパーハイトワゴンの新型ルークスが好調な滑り出しを見せています。2月中旬から先行予約を開始していて、3月中旬現在の納期は3カ月待ちの6月中旬以降になっているのです。
1年前にフルモデルチェンジした軽ハイトワゴンのデイズと基本コンポーネンツを共用していますが、より背が高く、両側スライドドアを採用したスーパースペースワゴン仕様のほうが、マーケットニーズが格段に高くなっています。当面は月販1万台以上の販売台数が見込まれ、日産車では最も販売規模の大きい戦略モデルとなります。
受注の構成比では70%が上級&スポーツコンセプトのハイウェイスターで占められています。また、先進運転支援装備のプロパイロットや今回新たに採用した「ハンズフリースライドドア」デバイスも同様に40%と高い装着率となっています。
直接のライバルモデルはホンダN-BOXはじめダイハツタント、スズキスペーシアなどであり、今後これらの強力対抗モデルとどのようなシェア争いを演じるか注目されます。

■スズキ ジムニー&ジムニーシエラの納期が1年以上に延長
ジムニー&ジムニーシエラの納期が最近、また1年以上にまで延びています。昨年末には約8カ月に短縮していたのですが、現在はこれより4カ月以上も先送りになっているのです。
国内の需要は鎮静化傾向にありますが、ヨーロッパを中心とした海外向けの引き合いが多く、生産が追いつかない状況にあるようです。今年7月で、現行モデルは登場後2年が経過しますが異例の人気ぶりが続いています。


●関連記事→「大人気ジムニーの納期が再延長!! 海外需要増と新型コロナ禍で納車待ちが1年半に」
■ダイハツ タントが苦戦状態に。そのわけは?
昨年7月にフルモデルチェンジし、新型になって1年も経たないタントですが、販売は苦戦を強いられています。
発売当初は好調な滑り出しで、昨年11月にはホンダのN-BOXを抜いて軽自動車、登録車を含めた新車の銘柄別販売ランキングの首位を獲得しました。ところがその後はN-BOXに逆転されたばかりでなく、日産のデイズシリーズ、スズキのスペーシアに抜かれる月があるなど苦戦状況にあるのです。
今年1~2月の届出台数は2万6828台で前年同期に比べて5.2%のマイナス。フルモデルチェンジしてから1年も経たずにマイナスに転じるのは珍しいケースです。
現行モデルは、プラットフォーム、パワーユニット、トランスミッション、足回りなどを全面刷新した自信作ですが、そのわりに販売推移は不振だといえます。
首都圏のダイハツ販売店によると「ダイハツでは両側スライドドアを採用する軽ワゴンがタントのほかに、ウェイク、ムーヴキャンバスと、タントを含めて3車種もあるので、セールスパワーが分散されており、ホンダでは1モデルしかないN-BOXに引き離されている」とコメントしています。


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April 21, 2020 at 07:00AM
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