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【スーパーカー年代記 060】ポルシェ カレラGTは、V10エンジンを搭載して究極のスーパー ポルシェを目指した(Webモーターマガジン) - Yahoo!ニュース

ポルシェ カレラGT(2003-2006年)

クルマ好きなら一度は憧れたことがあるだろうスーパーカー。その黎明期から現代までをたどる連載企画。第60回は「ポルシェ カレラGT」だ。

【写真】リアビューやコクピット、透視図などを見る(全7枚)

2000年のパリ モーターショーでポルシェが発表したコンセプトカー「ポルシェ カレラGT」。その完成度の高さからして、市販化は間違いないないだろうと思われていたが、その車名のまま市販モデルが登場したのは、2003年のジュネーブ モーターショーだった。ポルシェのコードネームでは、タイプ980となる。

1970年代のレーシング ポルシェ、917をモチーフにしたといわれるスタイリングは、コンセプトカーと大きく変わることはなく、ライト類などのデザインが少し変更された程度。いちばんの違いは、デタッチャブルトップを採用したことだろうか。

シャシはカーボンファイバー製のセンターモノコックに、リアにパワートレーンを搭載するためのサブフレームもカーボンファイバー製。当時としては最先端のカーボンモノコック構造だった。もちろん、ボディパネルにもカーボンファイバーが用いられていた。

コクピットの後ろにミッドシップ搭載されたエンジンは、68度のバンク角が与えられたV型10気筒DOHC。このエンジンはル・マン制覇のためにポルシェが開発していたものだが、諸般の事情で日の目を見なかったユニットだ。

開発当初の排気量は5.5Lだったが、カレラGTには5.7Lにアップされて搭載された。潤滑方式はドライサンプで、燃料供給装置はボッシュ モトロニックME 7.1.1を採用。パワースペックは、最高出力は612ps、最大トルクは590Nmを発生した。

組み合わされたトランスミッションは6速MTで、最高速度は330km/hと公称された。リアエンドには速度感応式のウイングが備わり、車速が120km/h以上になると160mmアップしてダウンフォースを増し、高速時の安定性に寄与していた。ブレーキにはセラミック ディスクや6ポット キャリパーを採用し、超高速からの強大なストッピングパワーも与えられている。

インテリアでは、左右のシートをセパレートする大きなセンターコンソールが特徴的だが、このインテリアデザインは現在のパナメーラや911などと共通性を感じさせる。そのハイパフォーマンスから想像されるほど室内はレーシーではなく、いかにもポルシェらしい、快適装備も備えたハイクオリティな高級スーパースポーツカーといったイメージだった。

だがハイパフォーマンスゆえに限界が高く、しかも限界域でのコントロールには相当のスキルが必要とされた。まさに乗り手を選ぶスーパー ポルシェのカレラGTは1500台限定生産の予定だったが、2006年までに1270台しか生産されなかった。

ポルシェ カレラGT 主要諸元

・全長×全幅×全高:4631×1921×1166mm
・ホイールベース:2730mm
・車両重量:1380kg
・エンジン種類:68度V10 DOHC
・排気量:5733cc
・最高出力:612ps/8000rpm
・最大トルク:590Nm/5750rpm
・駆動方式:縦置きミッドシップRWD
・トランスミッション:6速MT
・タイヤサイズ:前265/35ZR19、後335/30ZR20

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April 25, 2020 at 04:30AM
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