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トヨタ新型車「GRヤリス」。スポーツ4WDシステム“GR-FOUR”のカットモデル世界初公開 - Car Watch

世界初公開された「GRヤリス」の駆動系、スポーツ4WDシステム“GR-FOUR”のカットモデル。「電子制御多板クラッチセンターデファレンシャル」の構造を見ることができる。左が前輪側、右が後輪側

「東京オートサロン 2020」で世界初公開され、大きな話題となっているのがトヨタ自動車の新型車「GRヤリス」。このGRヤリスのために作られた専用ボディを持ち、直列3気筒 1.6リッター直噴ターボエンジン「G16E-GTS」+スポーツ4WDシステム“GR-FOUR”という新開発のパワートレーンを持ち、GAZOO Racing Company Presidentの友山茂樹氏は、「多くのお客さまにクルマを操る楽しさを教えてくれる」「お客さまの心に『FUN TO DRIVE AGAIN』の想いを呼び覚ましてくれるクルマ」だという。

 ベースとなる新型車「ヤリス」は、トヨタが高効率を目指して作り上げた「M15A-FKS」型 1.5リッター直列3気筒 ダイナミックフォースエンジンを搭載。GRヤリスは、WRC(世界ラリー選手権)ホモロゲーション獲得モデルでもあるため、規定に合わす形で排気量を1.6リッタークラスに拡大。1618ccの排気量から、最高出力200kW(272PS)、最大トルク370Nm(37.7kgfm)を発生する。

272PSの直列3気筒 1.6リッター直噴ターボエンジン「G16E-GTS」

直列3気筒 1.6リッター直噴ターボエンジン「G16E-GTS」の燃焼室まわり。果たしてM15A型からどのようにして排気量を増やしたのだろうか?

 ちなみに記者はGRヤリス試乗時に、開発主査であるGAZOO Racing Company GRプロジェクト推進室 齋藤尚彦氏のふんわかとしたプレゼン資料から「車重は1200kg~1300kgの範囲にあり、パワーウェイトレシオは4.5~5.0kg/PSの範囲にあった。トヨタは愚直な企業でもあるので、車重の中間値を1250kg、パワーウェイトレシオの中間値を4.75kg/PSとすると、単純計算で約263PSになる」と予測したが、それをしっかり上まわる272PSとなっているのはさすが。トルクも370Nmとなっていることから、3.7リッター自然吸気エンジンレベルのトルクをターボ過給によって叩き出している。1.6リッターで3.7リッターレベルのトルクを出すには、相当高い過給圧を実現しているとみるのが妥当だろう。

 ただ、出力や排気量の発表はあったものの、G16E-GTS型エンジンのボア×ストローク発表はなかった。M15A型は80.5×97.6mmのボア×ストロークを持ち、1気筒あたりの排気量は約496.7ccになる。一般的に考えてボアだけを拡大したのがG16型エンジンとした場合、1気筒あたりは1618cc÷3で約539.3cc。V=π×r×r×hから約83.9mmとなる。燃焼室の拡大、過給による圧縮比の低下などで完全新設計となることから、G型エンジンとなっているのかもしれない。価格は発表となったものの、まだまだ謎の多いGRヤリスだ。

スポーツ4WDシステム“GR-FOUR”のカットモデルを世界初公開

センターデフ「電子制御多板クラッチセンターデファレンシャル」。左が前輪側で、右が後輪側。多板クラッチの構造、クラッチプレートのパターンから、ジェイテクト製に見える

 このGRヤリスとともに展示してあるのが、GRヤリスの駆動系となるスポーツ4WDシステム“GR-FOUR”。このGR-FOURシステムでは、前後のトルク配分を100:0~0:100まで可変できるポテンシャルを持ち、GRヤリスではノーマル(60:40)、トラック(50:50)、スポーツ(30:70)の3つのトルク配分を用意。センターコンソールのボタンによって自由に切り替えることができる。

 このシステムのキモとなっているのが、前後のトルク配分を行なう新開発の電子制御クラッチを用いたセンターデフ「電子制御多板クラッチセンターデファレンシャル」(以下、電制センターデフ)になる。そしてこの新開発の電制クラッチのカットモデルが展示されているのだ。

 新開発の電制センターデフは、リアデフの直前に配置。フロントエンジンというヤリスの前後重量配分の改善に貢献しているように見えるとともに、フルタイム4WDを基本とするシステムのため、より積極的に後輪(後軸)にトルクを持っていこうとの意思を感じる。

 電制センターデフは、370Nmという強大なトルクに対応するためか、トルク配分を行なう湿式多版のクラッチプレートを12組+3組(に見える)という形で装備。写真に写った3組のプレートのインナプレートの溝がそれほど鋭角ではないように見える。このGRヤリス特別仕様車 RZ“High-performance・First Edition”には、ジェイテクトのトルセンLSDを前後に装着するモデルが用意されており、電制センターデフもジェイテクト製となるのが、開発のスムーズさを考えると自然だろう。ここまで書いて外れたら恥ずかしいが、そういった見方を楽しめるのもカットモデルのよいところだろう。

 現場で齋藤主査にあれこれ聞いたものの、現状発表されている以上の情報はさすがに語っていただけなかった。ただ、この新開発の電制センターデフのカットモデルは世界初公開とのこと。現地に行ける方は、GRヤリスの各部とともに、この電制センターデフのカットモデルを確認するのがお勧めだ。

リアデフはカットモデル
フロントはデフハウジングを見ることができる

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January 11, 2020 at 01:14PM
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