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【スーパーカー年代記 005】エスパーダは新世代ランボルギーニのフラッグシップだった - motormagazine.co.jp

クルマ好きなら一度は憧れたことのあるスーパーカー。その黎明期から現代までをたどる連載企画。第5回は「ランボルギーニ エスパーダ」だ。

ランボルギーニ エスパーダ(1968-1978年)

画像: ミウラの成功で評価を高めたガンディーニによるスタイリングは、ワイド&ローを強調。FRながら低い位置にセットしたヘッドランプが特徴だ。

ミウラの成功で評価を高めたガンディーニによるスタイリングは、ワイド&ローを強調。FRながら低い位置にセットしたヘッドランプが特徴だ。

ランボルギーニ エスパーダは1968年のジュネーブ モーターショーで発表された。「エスパーダ」という車名は、スペイン語で「剣」を意味する。そのデザインは以前に紹介したミウラやカウンタック同様、鬼才と呼ばれたマルチェロ・ガンディーニが手がけた。全長は4.7mオーバー、全幅も1.8mオーバーと、当時のモデルとしてはかなり大柄なサイズだった。

2ドアのファストバック クーペというスタイルながら、ランボルギーニ史上最長(当時)という2650mmのホイールベースを生かし、リアにセパレートされた2人分の座席を備える完全な4シーターを実現していた。

さらにリアシートの後ろには、スーパーカーとは思えないほどのラゲッジスペースも有していた。しかもエアコンやパワーウインドーを標準装備する本革張りのキャビンはラグジュアリー感の強い、最上級の仕上がりで、このクルマを求めるであろう世界のセレブを失望させない質感の高さを備えていた。

画像: フロントミッドシップ気味に搭載されたV12 エンジンは、基本的にミウラやカウンタックのものと同じ。

フロントミッドシップ気味に搭載されたV12 エンジンは、基本的にミウラやカウンタックのものと同じ。

パワーユニットはミウラやカウンタックのものと基本的に同じ4LのV12 DOHCだが、リアミッドシップではなくフロントに搭載し、駆動方式はコンベンショナルなFRとなる。足回りは、1960年代後半にランボルギーニが生産していた2+2のGTクーペ「イスレロ」のものを改良して採用した。

だがフレームを近代的なセミモノコックとしたことでボディ剛性は上がり、ランボルギーニの新たなるフラッグシップにふさわしい、重厚な乗り心地をもたらしていた。

5速MTを介して最高速度は250km/hにも達するというエスパーダのハイパフォーマンスぶりは、まさにスーパーカー メーカーたるランボルギーニの面目躍如といったところだろう。後期型では、パワーステアリングやクライスラー製の3速ATも採用された。

1978年にランボルギーニ社が倒産するまでに、エスパーダは1200台以上が生産された。スーパーカーとしては、かなりのロングセラーモデルであったともいえるだろう。

画像: 全長×全幅=4738×1760mmという堂々たるサイズを誇る、ランボルギーニ初のフル4シーターモデル。巨大なリアガラスウインドーが目を引く。

全長×全幅=4738×1760mmという堂々たるサイズを誇る、ランボルギーニ初のフル4シーターモデル。巨大なリアガラスウインドーが目を引く。

ランボルギーニ エスパーダ 主要諸元

●全長×全幅×全高:4738×1860×1185mm
●ホイールベース:2650mm
●重量:1480kg
●エンジン種類:60度V12 DOHC
●排気量:3929cc
●最高出力:320ps/7500rpm
●最大トルク:37.0kgm/4500rpm
●燃料タンク容量:95L
●駆動方式:FR
●トランスミッション:5速MT
●タイヤサイズ:205/70VR15

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February 29, 2020 at 04:33AM
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