東京MXテレビが放送したバラエティー番組で、優勝した男性に景品のスーパーカー「ランボルギーニ」が1年近く渡されていないことが分かり、波紋が広がっている。出演者や撮影スタッフにもギャラは支払われていない状況だ。
企画会社はドロン、連絡がつかない状態
番組は「欲望の塊」というタイトルで、新宿歌舞伎町のホストたちがドッジボール、だるまさんがころんだ、三輪車レースなどで競い合い、ランボルギーニ争奪戦を繰り広げるもの。番組MCは「極楽とんぼ」の山本圭壱さんで、ストーリーテラーはVシネマの帝王、小沢仁志さんが務め、2019年1月から3月、毎週水曜日の午前3時10分から30分間、12回にわたり放送された。
参加者はひとり150万円の参加費を払ったというが...。優勝者のホスト、一陸斗(はじめ・りくと)さんは「ランボルギーニという景品があるから、かかるお金なんだろうと思っていた。地上波なので疑っていなかった」と話す。しかし、優勝者に景品が渡されることはなかった。「車検が下りないだとか、マネーロンダリングになるだとか、毎回違う言い訳をされて、1年間ごまかされた。最終的には『訴えてもらってもかまいません』と開き直っていました」(一陸斗さん)
番組制作に携わっていたのは、制作担当のA社と企画担当のB社。テレビ番組は一般には、テレビ局が製作費を支払って制作会社がその予算内で作るが、今回の場合は制作会社がMXテレビから放送枠を購入していた。
番組の企画を担当したB社の計画では、ホスト30人から店の宣伝広告費として150万円ずつ合計4500万円を集め、制作費にするはずだった。しかし実際に参加したのは16人で、集まったのは合計2400万円。B社は放送枠300万円と優勝賞品のランボルギーニの購入費2000万円で使い切ってしまったと説明したというが、実際に実車を見た者は撮影スタッフを含め誰もいない。
東京MXは過去にも制作丸投げでヘイト番組を放送
東京MXテレビは「現段階で当社が向き合っていた制作会社にはヒアリングを行いました。企画をした会社に連絡を取るように努めていますが、連絡の取れない状況です」とコメントしている。
弁護士の菅野朋子氏は「初めから優勝賞品を渡すつもりがなかったのであれば、番組企画会社と制作会社は詐欺罪に問われます。東京MXテレビには刑事責任はないが、公共の電波を使っている以上、きちっとした番組を放送する義務はあるので、損害賠償責任を負う可能性はあります」と話す。
玉川徹(テレビ朝日コメンテーター)「視聴者はどの会社が作っているかではなく、その局で放送している番組だから観ている。当然責任は局側にある。丸投げするだけなら電波を卸すだけの仲買人でしかなく、テレビ局とは言えない」
青木理(ジャーナリスト)「1年もたっているのに『まだ調査中です』って、MXテレビは何してんの? ついこの間、化粧品会社に制作を丸投げした番組が『沖縄ヘイト』だと問題になったばかりなのに」
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January 21, 2020 at 10:50AM
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東京MXテレビ、優勝すれば2000万円スーパーカーはウソだった?「参加費150万円取っておいて」と出演者が怒り - J-CASTニュース
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