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約1億2000万円でワイルドな最新EV消防車が発売 - Esquire

・カリフォルニア州メンローパークの消防当局は、初のEV消防車の採用を見送った理由に価格の高さを挙げています。
世界的消防車メーカーローゼンバウアーが開発したこの消防車には、「単なるEVを越えたパワーや柔軟性、革新性がある」と言われています。
・ガソリン消防車は高価なため、消防当局は機材の買い替えを長年先延ばしにしてきました。

 オンラインニュースメディア「ビジネス・インサイダー」は2019年12月24日、テック経済のハブ都市であるカリフォルニア州メンローパーク市が革命的なEV消防車を注文する計画を見送ったことを報じました。メンローパーク市の消防署の幹部はこの理由について、この消防車が実際に運用されるまでにかかる110万ドル(約1億2000万円)のコストを挙げています。

 この消防車は現在のところ、基本的にはコンセプトカーの段階であるようです。開発を進めているのはオーストリアの消防車メーカーであるローゼンバウアーで、同社は世界のトップ消防車メーカーの1社です。ローゼンバウアーは消防車や救助車のほか、空港向けにこれらの自動車の特別仕様車を製造しています。1866年に創業された同社は、消防車業界において長い歴史と大きな影響力を持っており、同社のEVコンセプトカーは世界中の消防署の注目を集めています。

 救急車やパトカーのような緊急車両には、市販車を改造したものもあれば、市販車にちょっとした変更を加えて製造したものもあります。デンマークの救急車メーカーのファルクは、2019年初めにEV救急車を発表しました。が、同社は救急車自体をつくっているわけではなく、救急車サービスを販売しています。

 ローゼンバウアーの場合は、エンジンこそBMWやフォルクスワーゲンのものを使用していますが、それ以外の点では自社製の消防車を一から製造しています。

 ローゼンバウアーのコンセプト消防車(Concept Fire Track、以下CFT)は、消防士数の変動や都会や田舎での消防署の数など、現代的な状況での消火活動を念頭につくられています。CFTは運転や現場での消火活動に合わせて、車高を約15cm〜50cmの幅で上げ下げすることも可能。遠隔操作の「クロウラー」の最大積載量は約725kg以上で、消防士に必要なあらゆるものを運ぶことができます。またインテリアはモジュラー式で、消防署のニーズに合わせて水タンクからその他の機器までどんなものでも搭載できます。

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ROSENBAUER

 CFTは2つの電気モーターによって最長30分の運転および放水活動が可能で、ディーゼル発電機がエンジンや放水ポンプ、その他システムのバックアップ電源として機能します。また、車高が調整できるために運転中の車両がより安定し、同クラスの他の消防車に比べても車幅が狭く小回りが利きます。さらにこの消防車には、触覚フィードバックやリアビューカメラが搭載され、駅や火事現場でも周囲の人にとって安全になっています。

 他の種類のクルマと比較して、消防車には特別な設備や圧倒的なパワーが必要です。純EVの消防車の開発が大変なのはこのためで、ローゼンバウアーは今回のタイミングでカラーリングを含めた消防車のイメージ一新を図りました。このEV消防車のカラーリングには明るいライムグリーンが取り入れられ、これは欧州の一部の警察署では一般的でありながら、米国では過去に失敗を経験していました…。

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 メンローパーク消防署のウェブサイトに投稿された説明には、今回のEV消防車の採用見送りにつながった懸念の前兆が感じられます。この説明には「ご心配なく。当局がこの消防車を購入する場合、車両は赤に塗り替えられます。また、3重の冗長電源システムが採用されるだけでなく、最前線の消火活動ではなくちょっとした救助作業に使用されます」とあり、同消防署はローゼンバウアーの最初の10台のEV消防車のうち、1台のために必要な20万ドル(約2190万円)の保証金が全額返金可能なことを強調していました。

 ちょっとした救助車に、1億円以上をかけるのは過剰にも思えます。が、一般的に消防車は高価なものです。今回のローゼンバウアーのEVと同様に、救助と放水の両方をこなせる新型車両は50万ドル(約5475万円)以上となり、数年前のモデルでも20万ドル(約2190万円)はします。

 また、特別仕様モデルとなると価格は、さらに上がります。デラウェア州ドーバーの消防署の説明によれば、既存の機材に匹敵するプラットフォーム・バケットトラックの買い替えには93万ドル(約1億184万円)かかり、これにはトラックに装備すべき15万ドル~20万ドル(約1643万〜2190万円)の機器は含まれていないと語っています。

 このような経緯で高額となる消防車は、その価格の高さによって新たなテクノロジーの採用が先延ばしにさせてきたわけです。そう、消防署が変化に消極的というわけではなかったのです。20年来使用してきた消防車と、最新の消防車のコストのギャップがあまりに大きいためなのです。

 2011年のある報告によれば、「現在使用されている消防車の半数近くが、15年以上使われているものだ」とのこと。こうしてメンローパーク市は、この高価なEV消防車の採用を見送りました。ですが「ABC7ニュース」には、サンタクルーズ地区の消防士たちがこの新型車について長年調査を重ね、採用に乗り出す可能性があることが報じられています。

 いつか誰かが、この月面とも言えるほど…遥かなる世界への第1歩を踏み出さなければならないわけです。そう考えると、このテクノロジーにあふれたベイエリアであるサンタクルーズ地区は、理想的な候補と言えるでしょう。

Source / Popular Mechanics
Translation / Wataru Nakamura 
※この翻訳は抄訳です。

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