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スポーティーな外観、大型化で「大衆車」イメージを一新 トヨタ「カローラ」(Vol.581) - 読売新聞

 トヨタ自動車は4ドアセダン「カローラ」とステーションワゴン「カローラ ツーリング」を全面改良し、12代目となる新型はスポーティーな外観になった。日本市場向けの専用車体だが、1966年の誕生以来はじめての3ナンバー車で、大型化の理由は「かっこいい外観を実現するためである」と開発者は語っている。昨年発売のハッチバック「カローラ スポーツ」を基に開発され、全幅(セダン)は前型より5センチ広がり、1.745メートルとなった。

 今回試乗したのは、排気量1.8リットルのガソリンエンジンに加え、ハイブリッドのセダンとツーリングである。ほかに1.2リットルのガソリンターボエンジン車も販売されているが、今回は試乗していない。

 ハイブリッドタイプを走らせて、まず気づいたのは、室内の静粛性だ。がっしりとした車体剛性を伝える確かな走行感覚とともに、この静粛さによってカローラがもはや大衆車ではなく、より上級の車格を持ったことを知らされた。前型からハイブリッドが追加され、上級さが一気に増したのを記憶している。だが、今回の印象はその時以上で、ヨーロッパの上級セダンやステーションワゴンと遜色ないと思わせる進化を遂げている。

 進化の要因は、現行「プリウス」から採り入れられたTNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)の採用である。複数の車種で基本性能は共通化するが、個々のクルマの商品力はより個性化させるという新しいトヨタの設計・生産手法である。また、走行性能の確かさは、海外で競合することを視野に開発された先の「カローラ スポーツ」の知見もいきているのだろう。

 一方、ハイブリッド車に比べてガソリンエンジン車は、やはり騒音が大きめだ。ことに強く加速した際には、エンジン回転数が高くなり、騒音が室内にかなり入ってくる。新型の上質さは、ハイブリッドの方がより実感できるようだ。

 室内装備ではカーナビゲーションなどを映し出す、9インチ大画面を使う「ディスプレイオーディオ」を、トヨタ車としてはじめて全車種に標準装備している。スマートフォンと連携して、LINEカーナビや、音楽・ラジオなどのアプリケーションも利用できる。音声認識での操作も行うことができ、「コネクティッド(つながる)」機能も充実させている。

 気になる点としては、車幅感覚がつかみにくいことであった。単純に大柄な3ナンバー車となっただけでなく、前型に比べて運転席が8センチ後方に下がったことによる視野との関係があるかもしれない。

 「カローラ」は、日産自動車の「サニー」とともに日本のモータリゼーションを築いたブランドだ。大型化し、格好良い造形を実現するなどして、新しい顧客層を呼び込むというのは、自動車メーカーの商品戦略として問題ない。ただ、大型化により、自宅の車庫の大きさによっては乗降の際に支障をきたす場合もあるだろう。長年「カローラ」を乗り続けている顧客層の中には、現実問題として新型への乗り換えを諦める人が出るかもしれない。50年以上の歴史を積み上げてきた大衆車「カローラ」には、それほど消費者の様々な事情や思いが詰まっているに違いない。より良くなればいいという論議とは別の心情だ。

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November 19, 2019 at 03:20AM
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